わたしは一般事務職のオフィスワーカーで、
実は父親も同じ職場で働いています。
父は大手某メーカーを定年で退職した後、
まだ妹が大学生だったので働かなくては・・・という家計事情から、
ハローワークに通って60歳以上でも雇ってくれる職場を探し
いくつか就職試験を受けて最終的に合格したのが今の職場でした。
今から11年前のことです。それ以来、非常勤スタッフとして働いています。
(父が勤めていた会社の定年は当時60歳。でも激務に追われなかなか退職できずに1年間再雇用されていた)
それから数年後、新卒で入社した会社を僅か3年で辞めたわたしが
今の職場に加わったのは、偶然のことでした。
アルバイト身分の父親のコネクションなど何もありません。
組織全体では約2,000人が働いており、
周囲も父とわたしとの関係には普通は気づきません。
最近は、わたしも父も13時から昼休憩に入るシフトがあり、
そんな時は飲食可能なスペースで席を確保し、一緒に弁当を食べます。
感染対策のためにアクリルパネルで仕切られている、窓際に向う横並びの席で、会話は小声です。
別にわたしは一人でも暇を持て余すことなく過ごせるのですが。
後期高齢者に向かっている中、それでも「どんな仕事でも頑張る」と言って続けている父。
かつては大企業に勤め、深夜まで仕事で帰ってこれなかったような父とこんなに近くで(同じ建物内で)
働く日が来るとは思っていなかったし、お互いいつまで働き続けられるのかわかりませんが、
昼休みの小一時間くらい一緒に過ごせるのなら一緒に過ごし、父との思い出の一つにしていきたいと思っています。